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士業の開業と経費|会費・書籍・事務所の費用はどこまで

弁護士・税理士・社労士・行政書士などが独立するときの届出と、登録料・会費・書籍・研修・事務所の費用の扱いをやさしく解説。使用人を雇うときの手続きまで。

税金AI 編集部 公開 2026年9月2日更新 2026年9月5日

士業として独立するときの手続きと、経費でよく迷うところを整理します。登録料・会費・書籍といった、この仕事ならではの費用が中心です。

まず出す書類

  • 開業届……開業から1か月以内に税務署へ
  • 青色申告承認申請書……原則として開業から2か月以内

青色申告を選ぶと最大65万円の特別控除、赤字の3年繰越し、専従者給与が使えます。申請には期限があるので、開業届と一緒に出しておくのが確実です。

無料・記入例
届出書 記入例ジェネレータ

開業届と青色申告承認申請書の記入例を作成できます(提出はご自身で行ってください)。

開業前にかかった費用は「開業費」

登録の準備、事務所探し、備品の購入、名刺やウェブサイトの制作——開業前に支払った費用は開業費として繰延資産にできます。好きな年に好きな金額を経費にできるため(任意償却)、利益が出た年に多めに償却するという使い方もできます。

ただし10万円以上の資産(パソコン、什器など)は開業費に含めず、それぞれ資産計上します。

会費・登録関係

  • 年会費・支部会費……諸会費として経費
  • 登録免許税・入会金……開業前なら開業費、開業後なら支払時の経費(金額が大きい場合は繰延資産として扱う考え方もあります)
  • 賠償責任保険……損害保険料として経費
  • 政治連盟の会費……業務との直接の関連が説明しにくく、扱いが分かれることがあります

書籍・データベース・研修

  • 新聞図書費……専門書、判例集、法令集、専門誌の購読料、オンラインデータベースの利用料
  • 研修費……業務に必要な研修、義務づけられている研修

資格を維持するための更新料や研修費は経費にしやすい一方、新しく別の資格を取る費用は個人に帰属するため家事費とされやすく、判断が分かれます。

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この支出、経費になる?逆引き辞典

会費・書籍・スーツ・接待交際費など、迷いやすい支出を品目名で検索できます。

事務所の費用

事務所を借りている場合は、家賃・共益費・水道光熱費が全額経費になります。自宅を事務所にしている場合は、業務に使っている面積の割合家事按分します。書庫や来客スペースも、実際に業務で使っていれば対象です。

守秘義務のある書類を扱う仕事なので、シュレッダー・書庫・セキュリティ設備も業務用として経費になります。10万円以上のものは減価償却します。

立替金は売上にも経費にもしない

依頼者から預かった登録免許税・印紙代・郵券などは、**預り金(立替金)**であって売上ではありません。同時に、支払っても経費ではありません。

請求書でも報酬と実費を分けて記載します。これは源泉徴収の計算にも影響するので、最初から分ける習慣にしておくと確実です。

使用人を雇うとき

事務員や補助者を雇う場合は、次の手続きが必要です。

  • 給与支払事務所等の開設届出書を税務署へ提出
  • 給与から所得税を源泉徴収し、原則として翌月10日までに納付
  • 年末に年末調整

従業員が常時10人未満なら、納付を年2回にまとめる特例(納期の特例)の申請もできます。事務負担が減るので、少人数のうちは検討する価値があります。

生計を一にする家族に手伝ってもらう場合は、青色事業専従者給与の届出をすれば経費にできます。

税理士に相談すべきライン

所得が大きくなって法人化(士業法人)を検討するとき、複数の資格で業務を行って区分が複雑なとき、使用人が増えて給与計算の負担が大きくなったときは、専門家に相談して体制を整えておくと安心です。

あわせて読みたい: 士業の報酬と源泉徴収|司法書士だけ計算式が違う理由開業したらやること チェックリスト

参考にした一次情報(出典)

本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。

よくある質問

士業の会費は経費になりますか?

なります。所属する会への年会費や、支部会費は諸会費として経費にできます。業務に必要な団体の会費も同様です。

登録するときにかかった費用はどうなりますか?

開業前に支払ったものは開業費として繰延資産にでき、好きな年に好きな金額を経費にできます。開業後に支払った会費などは、その年の経費です。

専門書や判例集は経費になりますか?

なります。業務に必要な書籍・データベースの利用料・専門誌の購読料は新聞図書費として経費になります。

研修や資格の更新費用は経費になりますか?

業務に必要な研修や、資格を維持するための更新料・年会費は経費にしやすい費用です。一方、新しく別の資格を取る費用は個人に帰属するため家事費とされやすく、判断が分かれます。

自宅を事務所にしている場合の家賃は?

事務所として使っている面積の割合で家事按分します。来客用のスペースや書庫も含めて、実際に業務で使っている範囲で考えます。

使用人を雇うときに必要な手続きは?

給与支払事務所等の開設届出書を提出し、源泉徴収した所得税を納付します。従業員が常時10人未満なら、納付を年2回にまとめる特例の申請もできます。

執筆税金AI 編集部編集部

個人事業主・法人の税務を、AIと無料ツールでやさしく。出典と更新日を明記し、税理士監修を進めています。

本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。

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