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食料品の消費税1%はいつから?令和9年4月からの予定と事業者が準備すること

飲食料品の消費税は、令和9年4月から2年間、8%から1%に下がる予定です(法律の成立が前提)。外食は10%のまま、テイクアウト・出前は1%。お店や個人事業主が準備することをやさしく整理します。

税税金AI 編集部 公開 2026年10月3日更新 2026年10月15日

飲食料品の消費税が、令和9年(2027年)4月1日から2年間、8%から1%に下がる予定です。このページでは、国税庁が公表した資料にもとづいて、何が1%になるのか、お店や個人事業主は何を準備すればよいのかを整理します。

まだ法律は成立していません(2026年10月15日時点)
この内容は「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」(令和8年9月15日閣議決定)にもとづく予定です。法律案は令和8年10月9日に閣議決定され、いまの臨時国会で審議されます(財務大臣の閣議後記者会見)。国税庁も、法案が国会に提出され、可決・成立した場合の内容だと明記しています。国会の審議で変わる可能性があるため、成立したらこのページも更新します。
この記事の結論
飲食料品は令和9年4月1日〜令和11年3月31日の2年間、1%になる予定です。外食は10%のまま、テイクアウトと出前は1%。売る側は、レジ・値札・請求書の準備が必要です。簡易課税・免税事業者には特例が設けられる予定です。

何が1%になるのか

1%の対象は、いま軽減税率8%の対象になっている飲食料品と同じ範囲です。

区分いま令和9年4月〜令和11年3月(予定)
飲食料品(酒類を除く食品)8%1%
テイクアウト・持ち帰り8%1%
出前・宅配(届けるだけ)8%1%
外食(店内飲食)10%10%(変わらない)
ケータリング・出張調理10%10%(老人ホームでの提供・学校給食など一定のものは1%)
酒類10%10%(変わらない)
新聞の定期購読8%8%(変わらない)
それ以外(日用品・サービスなど)10%10%(変わらない)

食品とそれ以外がセットになった商品(一体資産)は、税抜1万円以下で食品の割合が3分の2以上なら、全体が1%の対象です。

イートインかテイクアウトかは、提供する時点でお客さんに確認して判定します。これはいまの8%と10%の区別と同じ考え方です。

飲食店は「売上10%・仕入1%」になりやすい

ここが飲食店にとっていちばん大きな変化です。店内飲食の売上は10%のまま、食材の仕入れは1%に下がります。

  • 本則課税のお店は、仕入れで支払う消費税が減るぶん、差し引ける消費税も減ります。売上の消費税は変わらないので、納める消費税が増えることがあります。
  • テイクアウトや物販が中心のお店は、売上側も1%になるので、結果はお店ごとに違います。
  • 簡易課税のお店には、次の特例が設けられる予定です。
くわしく
飲食店の消費税(いまの8%・10%の区分)

イートインとテイクアウトの区分、簡易課税の第4種・第3種の考え方を解説しています。

簡易課税の特例(予定)

簡易課税で申告する場合、業種区分にかかわらず、1%対象の飲食料品の販売にかかる売上税額と同じ額を仕入税額として差し引く予定です。それ以外の売上は、これまでどおりみなし仕入率で計算します。国税庁の資料では、2割特例・3割特例を使う場合も同様とされています。

国税庁の資料にある計算例は次のとおりです(第2種・みなし仕入率80%の小売店)。

売上売上税額差し引く仕入税額
飲食料品の小売(1%)2,000万円20万円20万円(売上税額と同額)
雑貨などの小売(10%)300万円30万円24万円(30万円×80%)
合計50万円44万円

納める消費税は、50万円−44万円=6万円です。

「2年しばり」もこの年は外れる予定です
飲食料品を売る簡易課税の事業者は、令和9年4月1日を含む課税期間中(個人なら令和9年末まで)に届出を出せば、その課税期間から本則課税に切り替えられる特例が予定されています。簡易課税を選ぶと原則2年間は続ける必要がありますが、この課税期間についてはその条件が外れます。どちらが有利かは、簡易課税と本則課税の比較ツールで、いまの税率での傾向をつかんだうえで税理士にご相談ください。

免税事業者が知っておきたいこと

飲食料品を売る免税事業者は、売上の税率が1%に下がる一方、家賃・包装資材・設備などの仕入れは10%のままです。このため、課税事業者になって本則課税で申告すると、消費税が還付される場合があります。

そのための「課税事業者選択届出書」を、令和9年4月1日を含む課税期間中(個人なら令和9年末まで)に出せば、その課税期間から課税事業者になれる特例が予定されています。

還付だけで決めないでください
この特例で課税事業者になると、個人なら令和9年1月1日から課税事業者になり、1〜3月の飲食料品の販売には8%がかかります。また令和9年と令和10年の2年間は課税事業者のままです。申告や帳簿の手間も増えます。インボイスの登録を受ける場合は、令和9年4月1日など課税期間の途中から課税事業者になれる経過措置もあります。損得は個別の事情で変わるため、税理士にご相談ください。

レジ・値札・請求書の準備

  • レジ……税率を1%に設定できるか、メーカーや販売店に確認します。国税庁の特設サイトには、レジ・システム開発事業者向けの情報も載っています。
  • 値札……貼り替えが間に合わない事情がある場合、令和9年2月1日から5月31日までは、実際の支払額と誤認させない掲示などを条件に、8%または1%での総額表示が認められる特例が予定されています(終わるときの令和11年2月1日から5月31日も同様)。
  • 請求書(インボイス)……1%対象の品目は、適用税率1%とその消費税額を書きます。それ以外の記載事項は変わらず、「税率1%の対象品目である旨」を新たに書く必要はないとされています。
  • 定期購入・通信販売……令和9年4月1日以後の販売でも、一定の定期供給契約や通信販売にもとづくものは8%のまま、という経過的な取扱いが予定されています。
  • 返品・貸倒れ……8%で売ったものを令和9年4月1日以後に返品された場合などは、8%で調整します。
無料・チェックリスト
適格請求書 記載要件チェック

インボイスに必要な項目が入っているかを確認できます。

中間申告の特例(予定)

令和9年4月1日以後に始まる中間申告の期間について、前の課税期間の飲食料品の売上・仕入れに1%が適用されたものとして計算した税額で、仮決算による中間申告ができる特例が予定されています。前の年の税額をもとにした中間申告では、税率が下がったあとの実態より多く納めることになりやすいためです。

無料
消費税の中間申告 計算機

前の年の消費税額から、中間申告の回数と金額の目安がわかります(現行制度での計算です)。

税理士に相談すべきライン

本則課税と簡易課税のどちらを選ぶか、免税事業者が還付のために課税事業者になるかどうかは、期限のある届出と2年間続く影響をともなう判断です。お店の売上・仕入れの内訳しだいで結論が変わるため、令和9年に入る前に税理士へ相談しておくと安心です。

一次情報
国税庁「消費税率引下げ特設サイト」に、リーフレット・パンフレット・Q&Aが掲載されています(いずれも令和8年9月公表・大綱にもとづく内容)。このページは2026年10月4日に確認した内容です。

あわせて読みたい: 飲食店の消費税 / 簡易課税と本則課税の選び方

参考にした一次情報(出典)

本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。

よくある質問

食料品の消費税1%はいつからですか?

令和9年(2027年)4月1日から令和11年(2029年)3月31日までの2年間の予定です。令和8年9月15日に閣議決定された大綱にもとづくもので、法案が国会で可決・成立することが前提です。

もう決まったのですか?

まだ法律は成立していません(2026年10月15日時点)。法律案(いわゆる「消費税・支援金法案」)は令和8年10月9日に閣議決定され、政府はいまの臨時国会での早期成立を目指すとしています(財務大臣の閣議後記者会見)。国税庁も「法案が国会に提出され、審議を経た上で可決・成立した場合のもの」と明記しています。国会審議で内容が変わる可能性があります。

1%になるのはどんなものですか?

いま軽減税率8%の対象になっている飲食料品と同じ範囲です。酒類と外食は含まれません。新聞の定期購読は8%のまま、それ以外は10%のままです。

外食やテイクアウトはどうなりますか?

店内で食べる外食は10%のままです。テイクアウト(持ち帰り)と、出前・宅配のように届けるだけのものは1%です。出張して調理や配膳をするケータリングは10%(有料老人ホームでの提供や学校給食など一定のものは1%)です。

飲食店の消費税の納税額はどうなりますか?

お店によって変わります。本則課税で店内飲食が中心のお店は、売上の税率(10%)は変わらないのに、食材の仕入れの税率が下がるため、差し引ける消費税が減って納税額が増えることがあります。簡易課税には飲食料品の販売分について特例が設けられる予定です。自分の店がどうなるかは税理士にご確認ください。

簡易課税の特例とはどんなものですか?

簡易課税で申告する場合、業種区分にかかわらず、1%対象の飲食料品の販売にかかる売上税額と同じ額を仕入税額として差し引く予定です。それ以外の売上は従来どおりみなし仕入率で計算します。2割特例・3割特例を使う場合も同様とされています。

免税事業者ですが、何か関係がありますか?

飲食料品を売る免税事業者は、売上の税率が1%に下がる一方、家賃や包装資材などの仕入れは10%のままなので、課税事業者になって本則課税で申告すると消費税が還付される場合があります。そのための届出を、令和9年4月1日を含む課税期間中(個人なら令和9年末まで)に出せる特例が設けられる予定です。ただし課税事業者になると申告の手間が増え、2年間は課税事業者のままになるなどの条件があります。

レジや値札の準備はいつまでに必要ですか?

令和9年4月1日に税率が変わる予定です。値札の貼り替えが間に合わない事情がある場合、令和9年2月1日から5月31日までは、実際の支払額と誤認させない掲示などを条件に、8%または1%での総額表示が認められる特例が予定されています。

インボイスの書き方は変わりますか?

1%対象の飲食料品は、適用税率1%とその消費税額を記載します。それ以外の記載事項は変わらず、「税率1%の対象品目である旨」を新たに書く必要はないとされています。

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執筆税金AI 編集部編集部

個人事業主・法人の税務を、AIと無料ツールでやさしく。出典と更新日を明記し、税理士監修を進めています。

本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。

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