カメラマンの機材と経費|レンズ・中古カメラの落とし方
カメラ・レンズ・パソコンは金額によって経費の落とし方が変わります。10万円・20万円・30万円の分かれ目と、中古機材を短い年数で償却できる方法をやさしく解説します。
カメラマンの経費でいちばん金額が大きいのが機材です。ここは買った金額によって処理のしかたが変わるため、順番に整理します。
金額で3つに分かれます
機材を買ったとき、まず見るのは「1つあたりいくらか」です。
| 取得価額 | 処理 |
|---|---|
| 10万円未満 | その年に全額を経費(消耗品費など) |
| 10万円以上 20万円未満 | 3年で均等に分ける方法も選べる |
| 30万円未満 | 青色申告なら全額を経費にできる特例(年間300万円まで) |
| 30万円以上 | 減価償却で耐用年数にわたって分ける |
判定は1つの資産ごとです。カメラ本体とレンズは別々に使えるため、それぞれで判定するのが一般的です。9万円のレンズを3本買った場合、合計27万円でも1本ずつが10万円未満なので、その年に全額を経費にできます。
金額と耐用年数を入れると、少額特例の判定と毎年の償却額がわかります。
中古機材は短い年数で落とせます
中古のカメラやレンズを買った場合、新品と同じ年数で償却する必要はありません。中古資産には「簡便法」という計算があり、残りの使用年数を見積もって短くできます。
- 法定耐用年数をすべて過ぎている……法定耐用年数 × 20%
- 一部が過ぎている……(法定耐用年数 − 経過年数)+ 経過年数 × 20%
どちらも1年未満は切り捨て、2年が下限です。年数が短くなるほど1年あたりの経費が大きくなるため、中古機材を買うときは覚えておきたい仕組みです。
中古で買った場合は、購入日と製造・発売の時期がわかる資料を残しておきましょう。経過年数の根拠になります。
仕事とプライベートで使う機材
趣味でも同じカメラを使う場合は、仕事に使った割合で家事按分します。
按分の基準は、撮影本数(仕事の撮影が年100本、私的な撮影が年20本なら約83%)や使用日数など、あとから説明できるものにします。「なんとなく8割」ではなく、数えられる基準を選ぶのがポイントです。
機材以外にかかるもの
見落としやすい経費をまとめます。
- スタジオ・ロケ地の使用料……賃借料
- 交通費・駐車場代……旅費交通費。自家用車で移動するならガソリン代も按分して計上
- 外注のレタッチ代・アシスタント代……外注費
- 写真編集ソフトの月額料金……支払った期間の経費
- 保管用のハードディスク・クラウド保存料……消耗品費・通信費
- 機材保険・賠償責任保険……損害保険料
- 撮影用の小道具・背景紙……消耗品費
品目名を入れると、経費になるか・按分が必要か・どの科目かがわかります。
税理士に相談すべきライン
高額な機材をまとめて買った年、機材をローンやリースで導入したとき、事業と私用の割合の説明に自信がないときは、税理士に相談すると安心です。
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参考にした一次情報(出典)
本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。
よくある質問
カメラは一括で経費にできますか?
取得価額が10万円未満なら、その年に全額を経費にできます。10万円以上になると原則として減価償却で数年に分けますが、青色申告なら30万円未満まで一括で経費にできる特例があります。
レンズは本体と合算しますか?
レンズは単独で使える資産として、1本ごとに判定するのが一般的です。ただしセット販売で一体として取得した場合の扱いは分かれることがあります。
中古のカメラは何年で償却しますか?
中古資産は簡便法という計算で、新品より短い年数にできます。法定耐用年数をすべて過ぎている場合は「法定耐用年数×20%」、一部が過ぎている場合は別の式で計算し、いずれも2年が下限です。
仕事とプライベートで使うカメラはどうしますか?
仕事に使った割合で按分します。撮影本数や使用日数など、説明できる基準で割合を決め、根拠を残しておきましょう。
撮影用の衣装や小道具は経費になりますか?
撮影のためだけに使う小道具や背景紙は経費になります。私服として着られる衣類は家事費とされやすく、判断が分かれます。
写真編集ソフトの月額料金は?
毎月支払うタイプのソフト利用料は、支払った期間の経費になります。通信費や消耗品費ではなく、支払手数料や通信費など継続して使う科目にそろえておくと管理しやすくなります。
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本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。