税金AI ロゴ税金AI
ガイド税理士監修前

デザイナーの確定申告|報酬から税金が引かれる理由

デザインの報酬は源泉徴収の対象です。同じ制作の仕事でもエンジニアとは扱いが違う理由と、引かれた分を確定申告で精算する手順をやさしく解説します。

税金AI 編集部 公開 2026年9月4日更新 2026年9月5日

デザインの仕事をしていると、振込額が請求額より少ないことがあります。明細を見ると「源泉徴収税額」が引かれているはずです。これは損をしているのではなく、税金を前払いしている状態です。

この記事の結論
デザインの報酬は源泉徴収の対象と定められています。経費が多い人ほど前払いが多すぎる状態になりやすく、確定申告をすると差額が戻ってくることがあります

デザインとプログラムでは扱いが違います

同じ「制作」の仕事でも、税務上の扱いは同じではありません。

報酬の内容源泉徴収
デザインの報酬対象
原稿料・さし絵の報酬対象
著作権の使用料対象
プログラムの開発費原則として対象外
サーバーの保守・運用原則として対象外

エンジニアの知り合いが「引かれたことがない」と言うのは、こういう理由です。デザインは源泉徴収の対象として定められている一方、プログラムの開発は原則として対象外だからです。

工業デザイン・雑貨のデザインも対象です
対象になるのは画面のデザインだけではありません。自動車や家具などの工業デザイン、食器や雑貨のデザインも含まれるとされています。

いくら引かれるのか

1回の支払額引かれる金額
100万円以下支払額 × 10.21%
100万円超(支払額 − 100万円)× 20.42% + 102,100円

30万円の制作費なら30,630円が引かれます。10.21%という半端な数字は、所得税10%に復興特別所得税(所得税額の2.1%)が上乗せされているためです。

無料・すぐ計算
源泉徴収 早見計算

報酬額を入れると、引かれる税額と手取りがその場でわかります。

デザインとコーディングをまとめて請求したら

Web制作では、デザインとコーディングを一括で請け負うことがよくあります。この場合、請求の内容によって扱いが変わることがあります。

取引先によって「全額から引く」「デザイン分だけ引く」「引かない」と対応が分かれ、混乱のもとになります。見積書と請求書で内訳を分けておくと、双方が処理しやすくなります。

  • デザイン費 …… ◯◯円
  • コーディング費 …… ◯◯円
  • ディレクション費 …… ◯◯円

内訳を分けても、あなたの最終的な所得は変わりません。変わるのは前払いする税額と、その分の資金繰りです。

引かれても引かれなくても、収入は収入

源泉徴収をする義務があるのは、原則として法人と、人を雇っている個人事業主です。そのため、

  • 企業・制作会社からの依頼……引かれることが多い
  • 個人事業主のお客さまからの依頼……引かれないことがある
  • クラウドソーシング経由……サービスの規約によって分かれる

という違いが出ます。引かれるかどうかは相手の事情で決まるもので、引かれていない報酬も当然に収入です。両方を合わせて1年分を集計してください。

経費が多い人ほど戻りやすい

源泉徴収は税金の前払いで、確定申告で精算する源泉徴収は報酬額だけで計算され、経費も控除も考えません。実際の税金は売上から経費と控除を引いた後の所得にかかるため、経費が多い人ほど前払いが多すぎる状態になり、確定申告をすると差額が還付されることがあります。源泉徴収(支払いのたび)報酬額 × 10.21%経費も控除も考えない実際の税金(1年分)(売上 − 経費 − 各種控除)× 税率経費が多いほど小さくなる差額を確定申告で精算(納めすぎなら還付)経費が大きい仕事ほど前払いが多すぎる状態になりやすく、申告しないとその分は戻ってきません。
源泉徴収は報酬額だけで計算され、経費も控除も考えません。実際の税金は売上から経費と控除を引いた後の所得にかかるため、経費が多い人ほど前払いが多すぎる状態になり、確定申告をすると差額が還付されることがあります。

源泉徴収は経費をいっさい考えずに報酬額だけで計算されます。一方、実際の税金は「売上 − 経費 − 各種控除」に対してかかります。

パソコン・ソフトの利用料・素材やフォントの費用・外注費といった経費が大きい人ほど、前払いが多すぎる状態になりやすく、申告すると差額が還付されることがあります。

無料・概算
税金ざっくり計算機

1年間の利益を入れると、所得税・住民税・手取りの目安がわかります。

税理士に相談すべきライン

取引先ごとに源泉徴収の扱いがばらばらで集計が複雑なとき、売上が大きくなってきたとき、消費税の課税事業者になりそうなときは、税理士に相談すると安心です。

あわせて読みたい: デザイナーの経費|外注・素材・フォントの扱いエンジニアの確定申告

参考にした一次情報(出典)

本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。

よくある質問

デザインの報酬から税金が引かれるのはなぜですか?

デザインの報酬は源泉徴収の対象と定められているためです。支払う側があらかじめ所得税を差し引いて国に納めており、確定申告で精算します。

エンジニアの友人は引かれていないと言います。違いは何ですか?

デザインの報酬は源泉徴収の対象とされている一方、プログラムの開発費は原則として対象外です。同じ制作の仕事でも根拠となる区分が違うためです。

デザインとコーディングをまとめて請求した場合は?

請求の内容によって扱いが変わることがあります。支払う側がどう判断するかにもよるため、内訳を分けて請求すると双方が処理しやすくなります。

いくら引かれますか?

1回の支払額が100万円以下なら10.21パーセント、100万円を超える部分は20.42パーセントです。所得税に復興特別所得税が上乗せされた率です。

引かれていない取引先もあります。どうすればよいですか?

源泉徴収の義務があるのは原則として法人と、人を雇っている個人事業主です。引かれていない報酬も収入として申告し、合算して計算します。

引かれた分は戻ってきますか?

源泉徴収は経費を考えずに報酬額だけで計算されるため、経費が多い人ほど前払いが多すぎる状態になります。確定申告をすると差額が還付されることがあります。

執筆税金AI 編集部編集部

個人事業主・法人の税務を、AIと無料ツールでやさしく。出典と更新日を明記し、税理士監修を進めています。

本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。

関連する記事