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翻訳・通訳の確定申告|源泉徴収される仕事とされない仕事

翻訳料・通訳料は源泉徴収の対象ですが、海外のクライアントからの報酬は引かれません。両方ある場合の申告のしかた、辞書や翻訳支援ソフトなどの経費、為替差損益まで解説します。

税金AI 編集部 公開 2026年9月4日更新 2026年9月5日

翻訳・通訳の仕事は、誰から受注するかで税金の扱いが変わります。国内と海外の仕事が混ざっている方が多いので、そこを軸に整理します。

翻訳料・通訳料は源泉徴収の対象

翻訳や通訳の料金は、源泉徴収の対象と定められています。国内の法人などから支払いを受ける場合、10.21%(100万円を超える部分は20.42%)が先に引かれた金額が振り込まれます。

請求書で本体価格と消費税を分けて記載していれば、源泉徴収の対象は税抜の本体価格だけで構いません。区分せずに税込の総額だけを書くと、総額が対象になります。

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報酬額を入れると、源泉徴収税額と手取りをその場で計算します。

海外のクライアントからは引かれない

源泉徴収は日本の制度なので、海外の会社には源泉徴収の義務がありません。海外のエージェントや直接契約のクライアントからは、報酬の全額が振り込まれます。

発注元源泉徴収確定申告での扱い
国内の法人・団体される(10.21%)引かれた分を申告書に記入して精算
国内の個人(一般の依頼者)されないことがあるそのぶん申告で納める
海外のクライアントされないそのぶん申告で納める
海外の仕事が多い年は納税額が大きくなりやすい
源泉徴収は「税金の前払い」です。前払いがないぶん、確定申告のときにまとめて納めることになります。売上の2〜3割を目安に、納税用のお金を分けておくと安心です。

国内と海外が混ざる場合の申告

どちらも同じ事業所得として合算して申告します。手順は次のとおりです。

  1. 1年分の売上を集計する……国内・海外を問わず、収入が確定した分をすべて
  2. 源泉徴収された税額を集計する……国内の取引だけ。振込通知書や支払明細から
  3. 経費を差し引いて所得を計算する
  4. 申告書に源泉徴収税額を記入する……計算した税額より多ければ還付されます

支払調書が届かなくても申告はできます。自分の入金記録から集計すれば問題ありません

外貨で受け取ったとき

外貨での報酬は、収入が確定した日のレートで円に換算して計上します。実際に入金されたときや両替したときのレートとの差額は、為替差損益として処理します。

  • 円安に振れて多く受け取れた → 為替差益(収入)
  • 円高に振れて少なくなった → 為替差損(経費)

海外送金の受取手数料や、決済サービスの手数料は支払手数料として経費になります。

翻訳・通訳の経費

  • 新聞図書費……辞書、用語集、専門書、専門誌
  • 通信費……翻訳支援ソフト(CATツール)の利用料、クラウド辞書、回線
  • 消耗品費……10万円未満のパソコン・モニター・ヘッドセット
  • 研修費……業務に必要な講座、分野別の勉強会
  • 諸会費……翻訳者・通訳者の団体の年会費
  • 旅費交通費……通訳現場への移動費、出張の宿泊費
  • 支払手数料……エージェントの手数料、海外送金の受取手数料

10万円以上の翻訳支援ソフトは無形固定資産として原則5年で償却します。

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語学学校の費用は判断が分かれます

すでに持っている専門性を維持・向上させるための研修は経費にしやすい一方、新しく語学そのものを学ぶ費用は個人に帰属するため家事費とされやすく、判断が分かれます。

「その講座を受けないと受注できない」「特定の案件のために必要だった」など、業務との結びつきを説明できる形にしておくと整理しやすくなります。

税理士に相談すべきライン

海外取引が大きくなったとき、外貨建ての取引が多くて換算が複雑になったとき、売上が1,000万円に近づいたときは、税理士に相談すると安心です。

あわせて読みたい: 翻訳の消費税|海外クライアントと輸出免税ライター・編集者の確定申告|原稿料の源泉徴収と還付

参考にした一次情報(出典)

本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。

よくある質問

翻訳料から税金が引かれるのはなぜですか?

翻訳や通訳の料金は源泉徴収の対象と定められているためです。国内の法人などから支払いを受ける場合、10.21%(100万円を超える部分は20.42%)が先に引かれ、確定申告で精算します。

海外のクライアントからの報酬も源泉徴収されますか?

されないのが一般的です。源泉徴収は日本の制度なので、海外の会社には義務がありません。そのぶん、確定申告で自分で税額を計算して納めることになります。

国内と海外の仕事が混ざっている場合はどうしますか?

両方を合わせて事業所得として申告します。国内の分は源泉徴収されているので、その合計額を申告書に記入して精算します。海外の分は源泉されていないため、納税額が多くなることがあります。

翻訳支援ソフトや辞書は経費になりますか?

なります。翻訳支援ソフト(CATツール)の利用料、辞書・用語集、専門書は業務に必要なものとして経費です。10万円以上のソフトは無形固定資産として償却します。

外貨で受け取った報酬はどう記帳しますか?

収入が確定した日のレートで円に換算して計上します。実際に入金・両替したときのレートとの差額は、為替差損益として処理します。

通訳で現地に行った交通費は経費になりますか?

なります。業務のための移動なら旅費交通費です。クライアントが実費を別途支払ってくれる場合は、受け取った分を収入に計上したうえで、支払った分を経費にします。

執筆税金AI 編集部編集部

個人事業主・法人の税務を、AIと無料ツールでやさしく。出典と更新日を明記し、税理士監修を進めています。

本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。

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