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引っ越し費用は経費になる?|自宅兼事務所の場合

事業所の移転費用は経費になりますが、住まいの引っ越しは家事費です。自宅兼事務所の場合はどうなるのか、按分の考え方をやさしく解説します。

税金AI 編集部 公開 2026年9月4日更新 2026年9月5日

引っ越しにはまとまったお金がかかります。これが経費になるかどうかは、何のための引っ越しかで決まります。

3つのパターンに分かれます

引っ越しの内容扱い
事業所・店舗の移転経費になる
住まいだけの引っ越し家事費(経費にならない)
自宅兼事務所の引っ越し事業に使う割合で按分

判断の軸は、必要経費の基本と同じ「事業のために必要だったか」です。生活のための引っ越しは、事業をしていなくてもかかる支出なので家事費になります。

費目ごとの扱い

費目扱い
引っ越し業者への支払い事業割合で按分
仲介手数料事業割合で按分(支払った年の経費)
敷金・保証金(返ってくる分)経費にならない(資産)
礼金原則として繰延資産として一定期間で費用に
前家賃その期間の経費(按分)
火災保険料期間に応じて経費(按分)
原状回復費用事業所として使っていた部分は経費
家具・家電の購入事業用のものは金額により処理が変わる
敷金は経費ではありません
返ってくるお金なので、支払った年の経費にはなりません。退去のときに原状回復費として差し引かれ、返ってこないことが確定した分を、その時点で費用にします。

自宅兼事務所の按分

自宅で仕事をしている人の引っ越しは、事業に使う割合で按分します。

按分の基準は面積がいちばん説明しやすい方法です。

: 引っ越し費用20万円、新居60平方メートルのうち仕事部屋が12平方メートル

  • 事業割合 …… 12 ÷ 60 = 20%
  • 経費にできる金額 …… 20万円 × 20% = 4万円

引っ越しの前後で事業に使う面積の割合が変わることもあります。その場合は、新しい割合をその時点から使うのが自然です。変えた理由をメモしておいてください。

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この支出、経費になる?逆引き辞典

品目名を入れると、経費になるか・按分が必要か・どの科目かがわかります。

残しておくとよいもの

按分は自己申告なので、根拠を残しておくことが大切です。

  1. 引っ越し費用の明細と領収書
  2. 新旧の間取り図(面積と用途を書き込んだもの)
  3. 賃貸借契約書(敷金・礼金の内訳がわかるもの)
  4. 按分の計算メモ

事業所を移転する場合

店舗や事務所を移転する場合、費用の全額が経費になります。ただし移転先の内装工事は別で、金額が大きくなりやすく、減価償却の対象になるのが原則です。

  • 移転そのものの費用(運搬・仲介手数料など)……経費
  • 内装工事・造作……建物附属設備などの資産として減価償却
  • 新しく買った什器・備品……金額により処理が変わる
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金額と耐用年数を入れると、少額特例の判定と毎年の償却額がわかります。

手続きも忘れずに

費用の処理とは別に、引っ越しにともなう税務手続きがあります。納税地の届出は不要になりましたが、人を雇っている場合は移転の届出が必要です。

くわしく
引っ越したときの手続き

納税地の届出が不要になった件と、いまも必要な手続きを解説しています。

税理士に相談すべきライン

移転の費用が大きいとき、内装工事をともなうとき、按分の割合の説明に自信がないときは、税理士に相談すると安心です。

あわせて読みたい: 引っ越したときの手続き自宅家賃を経費にする方法

参考にした一次情報(出典)

本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。

よくある質問

引っ越し費用は経費になりますか?

事業所を移転するための費用は経費になります。住まいだけの引っ越しは家事費です。自宅兼事務所の場合は事業に使う割合で按分します。

敷金は経費になりますか?

なりません。返ってくるお金なので資産として扱います。退去時に返らないことが確定した分は、そのときに費用にします。

礼金はどう処理しますか?

原則として繰延資産として一定期間で費用にしていきます。金額が小さい場合は支払った年の経費にできることもあります。

仲介手数料は経費になりますか?

事業に使う部分については支払った年の経費にできます。自宅兼事務所なら事業割合で按分します。

原状回復費用は経費になりますか?

事業所として使っていた部分の原状回復費用は経費になります。敷金から差し引かれた場合も、その分を経費として計上します。

按分の割合はどう決めますか?

面積の割合で決めるのが説明しやすい方法です。引っ越し前と後で事業に使う面積の割合が変わる場合は、それぞれの実態に合わせます。

執筆税金AI 編集部編集部

個人事業主・法人の税務を、AIと無料ツールでやさしく。出典と更新日を明記し、税理士監修を進めています。

本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。

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