間違いに気づいたら|修正申告と更正の請求
申告した後に誤りに気づいたときの手続きは、税額が増えるか減るかで変わります。期限と、早く出したほうがよい理由を解説します。
申告した後に「間違えていた」と気づくことがあります。どう直すかは、税額が増えるのか減るのかで変わります。
どちらの手続きか
| 状況 | 手続き | 期限 |
|---|---|---|
| 税額を多く申告していた | 更正の請求 | 原則として法定申告期限から5年以内 |
| 税額を少なく申告していた | 修正申告 | 明確な期限はないが早いほど有利 |
| 期限内に気づいた | 訂正した申告書を出し直す | 申告期限まで |
更正の請求(納めすぎていたとき)
「更正の請求書」を税務署長に提出します。税務署が内容を認めれば、減額更正により納めすぎた税金が還付されます。
よくあるのは、
といったケースです。期限は原則5年なので、過去の分でも間に合うことがあります。
修正申告(納め足りなかったとき)
早く出すほど有利です。理由は2つあります。
1. 加算税が変わります
| いつ修正申告したか | 過少申告加算税 |
|---|---|
| 調査を受ける前に自主的に | かからない |
| 調査の事前通知の後 | 新たに納める税金の5〜10% |
| 調査を受けた後 | 10〜15% |
「気づいたけれど言い出しにくい」と迷っている間に事前通知が来ると、かからなかったはずの加算税がかかります。
2. 延滞税が増え続けます
延滞税は、本来の納期限の翌日から日数に応じて増えます。放置している間ずっと増えるため、早く納めるほど少なくて済みます。
税務署からお尋ねが来た場合
「お尋ね」という文書が届くことがあります。これは実地の税務調査とは異なり、確認のための照会です。
内容を確認して、
- 申告が正しかった → そのまま回答する
- 誤りがあった → 修正申告をする
という対応になります。放置しないでください。 回答がないと、実地の調査につながることがあります。
お尋ねが来る理由、答え方、調査との違いを解説しています。
手続きのしかた
- どこが違っていたかを特定する(帳簿・領収書で確認)
- 正しい金額を計算し直す
- 修正申告書または更正の請求書を作成する
- 根拠になる資料を添える
- 提出し、修正申告ならすみやかに納税する
e-Taxでも手続きできます。
同じ間違いを繰り返さないために
多いのは、次の3つです。
- 源泉徴収税額の書き忘れ……請求額と入金額の差を毎回記録する
- 控除の証明書の見落とし……届いた封筒を1か所にまとめる
- 売上の計上時期のずれ……入金日ではなく確定日で記録する
いくつかの質問に答えると、今年やるべき手続きが締切つきでわかります。
税理士に相談すべきライン
金額が大きいとき、複数年にわたって同じ誤りがあるとき、意図しない申告もれが判明したときは、税理士に相談してください。自分から修正するか、指摘を待つかで結果が変わるため、早めの判断が重要です。
あわせて読みたい: 税務署からお尋ねが来たら / 確定申告を忘れたときの対処
参考にした一次情報(出典)
本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。
よくある質問
税金を多く申告していました。どうすればよいですか?
更正の請求という手続きをします。期限は原則として法定申告期限から5年以内です。
税金を少なく申告していました。
修正申告をします。誤りに気づいたら、できるだけ早く手続きしてください。
修正申告には期限がありますか?
更正の請求のような明確な期限は定められていませんが、遅くなるほど延滞税が増えます。気づいたらすぐに手続きするのが有利です。
修正申告するとペナルティはありますか?
調査を受ける前に自主的に修正申告した場合は、過少申告加算税はかかりません。調査の事前通知の後は5から10パーセント、調査を受けた後は10から15パーセントが課されます。
税務署からお尋ねが来ました。
内容を確認して、必要なら修正申告をします。お尋ねは実地の税務調査とは異なりますが、放置すると調査につながることがあります。
期限内に間違いに気づいた場合は?
訂正した申告書を出し直せば足ります。修正申告や更正の請求の手続きは不要です。
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本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。