自宅ネイルサロンの経費|家賃と光熱費の分け方
自宅の一室でサロンを開いている場合、家賃や電気代のどこまでが経費になるのでしょうか。面積での按分のしかたと、根拠の残し方をやさしく解説します。
自宅の一室でサロンを開いている場合、「家賃のうちいくらを経費にできるのか」は必ず出てくる疑問です。答えは事業に使っている割合です。
まず按分が必要なものを見分ける
すべてを按分する必要はありません。私生活でも使うものだけが対象です。
| 按分が必要 | 全額が経費 | |
|---|---|---|
| 場所 | 家賃・電気・水道・ガス | — |
| 設備 | 共用のエアコン・照明 | 施術用の機器・ベッド |
| 通信 | 家族と共用のインターネット | サロン専用の電話回線 |
| 消耗品 | — | ジェル・オイル・使い捨て手袋 |
施術専用のものは按分せず全額が経費です。ここを按分してしまうと損をします。
面積で計算するのがいちばん説明しやすい
家事按分の基準はいくつかありますが、専用の部屋がある自宅サロンでは面積がもっとも説明しやすい方法です。
例: 全体60平方メートルの家で、施術室が9平方メートル
- 按分の割合 …… 9 ÷ 60 = 15%
- 家賃が月10万円なら …… 月15,000円、年18万円が経費
お客さまが通る玄関や、手を洗ってもらう洗面所をどう扱うかは迷うところです。施術のために使う部分として一部を含めることは考えられますが、生活でも使う場所なので、実態から離れた割合にしないよう気をつけてください。
持ち家の場合
持ち家には家賃がありませんが、按分できるものがあります。
| 費目 | 扱い |
|---|---|
| 建物の減価償却費 | 事業割合で按分して経費 |
| 固定資産税 | 事業割合で按分して経費 |
| 火災保険料 | 事業割合で按分して経費 |
| 住宅ローンの利息 | 事業割合で按分して経費 |
| 住宅ローンの元本 | 経費にならない |
残しておくとよい根拠
税務署に説明を求められたときに役立つものです。
- 間取り図に各部屋の面積と用途を書き込んだもの
- 予約の記録(営業日数・施術時間がわかるもの)
- サロンの写真(施術室として使っている状態)
- 按分の計算メモ(どの数字をどう割ったか)
これらは提出するものではなく、手元に保管しておくものです。あとから作るのは難しいので、開業のタイミングで用意しておくと安心です。
品目名を入れると、経費になるか・按分が必要か・どの科目かがわかります。
割合は途中で変えてもよいのか
実態が変わったなら変えて構いません。営業日を増やした、施術室を広げたといった変化があれば、その時点から新しい割合にします。
大切なのは、変えた理由を説明できることです。毎年なんとなく数字が動いている状態は避け、変更した年はメモを残しておいてください。
税理士に相談すべきライン
事業割合が大きく住宅ローン控除に影響しそうなとき、自宅を購入して事業に使いはじめたとき、按分の説明に自信がないときは、税理士に相談すると安心です。
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参考にした一次情報(出典)
本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。
よくある質問
自宅サロンの家賃はどこまで経費になりますか?
事業に使っている割合で按分します。専用の部屋がある場合は、その部屋の面積が家全体に占める割合で計算するのが説明しやすい方法です。
お客さまが通る玄関や洗面所も含められますか?
施術のために使う部分として、実態に合わせて含めることが考えられます。ただし生活でも使う場所なので、時間や使用実態も踏まえて合理的な割合にしてください。
持ち家の場合はどうなりますか?
家賃は発生しませんが、建物の減価償却費や固定資産税、火災保険料を按分して経費にできます。住宅ローンの元本は経費になりません。
電気代はどう按分しますか?
面積の割合で按分するのが一般的です。施術機器の使用時間が長いなど実態が違う場合は、使用実態にもとづく方法も考えられます。
按分の割合は何を残しておけばよいですか?
間取り図に面積を書き込んだもの、部屋ごとの用途のメモ、営業日や施術時間の記録などを残しておくと根拠になります。
按分しなくてよいものはありますか?
施術専用の機器や材料、サロン専用に引いた回線など、私生活で使わないものは全額が経費です。按分が必要なのは共用しているものだけです。
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本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。