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法人の消費税|設立から2年の免税とその条件

新しく設立した法人は消費税が免除されることがあります。ただし資本金や上半期の売上によっては最初から課税事業者。条件を整理します。

税金AI 編集部 公開 2026年9月4日更新 2026年9月5日

新しく設立した法人は、消費税を納めなくてよい期間があります。これは法人化のタイミングを考えるうえで無視できない要素です。ただし条件があります。

この記事の結論
基準期間がないので原則は免税。ただし資本金1,000万円以上なら最初から課税、上半期の売上が1,000万円超なら2期目から課税。そして**インボイスの登録をすれば金額にかかわらず課税**です。

なぜ免税になるのか

消費税を納める義務は、基準期間の課税売上高で判定します。法人の基準期間は原則として前々事業年度です。

設立したばかりの法人には、前々事業年度がありません。判定する材料がないため、原則として納税義務が免除されます。

免税にならない3つの場合

1. 資本金が1,000万円以上

事業年度開始の日における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上だと、基準期間がなくても納税義務は免除されません。

資本金をいくらにするかは、信用や許認可の要件など他の事情もありますが、消費税の観点では1,000万円が分かれ目になります。

2. 特定期間の課税売上高が1,000万円超

特定期間(法人の場合は前事業年度開始後6か月)の課税売上高が1,000万円を超えると、基準期間の売上が1,000万円以下でも課税事業者になります。

つまり1期目の上半期で1,000万円を超えると、2期目から課税です。「2年間は免税」と単純には言えません。

3. 特定新規設立法人にあたる

資本金1,000万円未満でも、

  • 他の者に50%超を支配されており、
  • その判定対象者の基準期間相当期間における課税売上高が5億円を超える

場合は、納税義務が免除されません。大きな会社が子会社を作るケースが想定されています。

インボイス登録との関係

ここが実務でいちばん悩むところです。登録をすると、売上の金額にかかわらず課税事業者になります。設立当初の免税は使えなくなります。

登録しない登録する
設立当初の納税免除される可能性免除されない
取引先の仕入税額控除相手が控除できない相手が控除できる
向いている場面個人のお客さまが中心法人取引が中心

法人を相手に取引する事業では、登録番号を求められることが多くなります。免税の利益と、取引条件の維持を比べて判断することになります。

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インボイス2割特例 判定

登録によって課税事業者になった場合の納税額を試算できます。

個人事業から法人化した場合

法人は個人とは別の事業者として扱われます。そのため、個人事業主のときの売上は法人の基準期間の判定には入りません。

これが「法人成りすると消費税が2年免除される」と言われる仕組みです。ただし上で見たとおり、資本金と特定期間の条件を満たす必要があります。

インボイス制度の下では効きにくくなりました
登録をすれば免税は使えないため、取引先が仕入税額控除を必要とする事業では、この効果は期待しにくくなっています。法人化のタイミングを消費税だけで決めないでください。

課税事業者になったら

納税額の計算には、本則課税と簡易課税があります。簡易課税は基準期間の課税売上高が5,000万円以下の場合に選べ、使いたい課税期間の開始前までに届出が必要です。

また、納税額が一定以上になると中間申告が始まります。前の課税期間の税額に応じて、年1回・3回・11回と回数が増えていきます。

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法人の中間申告

法人税と消費税それぞれの条件、予定申告と仮決算の選び方を解説しています。

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消費税の課税事業者判定

売上を入れると、消費税を納める義務があるかと、なぜそう判定されるのかがわかります。

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消費税の中間申告 計算機

前年の消費税額を入れると、年何回・1回いくら・期限はいつかがわかります。

税理士に相談すべきライン

法人を設立する前に相談するのが理想です。資本金の額、決算月、インボイス登録の要否は、いずれも設立後には変えにくい判断です。すでに設立している場合も、課税事業者になる時期の見通しを立てておくと資金繰りが楽になります。

あわせて読みたい: 法人の中間申告消費税の申告と納付

参考にした一次情報(出典)

本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。

よくある質問

設立したばかりの法人は消費税を納めなくてよいですか?

基準期間がないため、原則として納税義務が免除されます。ただし資本金や特定期間の売上によっては最初から課税事業者になります。

資本金はいくら未満にすべきですか?

事業年度開始の日における資本金の額が1,000万円以上だと、基準期間がなくても納税義務は免除されません。1,000万円未満で設立するかどうかは、この点も踏まえて判断されます。

2期目から課税になることはありますか?

あります。特定期間(法人は前事業年度開始後6か月)の課税売上高が1,000万円を超えると、2期目から課税事業者になります。

親会社がある場合は違いますか?

資本金1,000万円未満でも、他の者に50パーセント超を支配され、かつ判定対象者の課税売上高が5億円を超える場合は、特定新規設立法人として納税義務が免除されません。

インボイスの登録をすると免税は使えませんか?

登録をすると、売上の金額にかかわらず課税事業者になります。設立当初の免税を活かすか、取引先の求めに応じて登録するかの判断になります。

個人事業から法人化した場合はどうなりますか?

法人は個人とは別の事業者として扱われるため、個人時代の売上は法人の基準期間の判定には入りません。

執筆税金AI 編集部編集部

個人事業主・法人の税務を、AIと無料ツールでやさしく。出典と更新日を明記し、税理士監修を進めています。

本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。

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