e-Taxで申告する手順|65万円控除の条件にもなります
電子申告は郵送や持参より手軽なうえ、青色申告特別控除を65万円にする条件のひとつです。準備するものと進め方を整理します。
e-Taxは、税務署に行かずに申告を済ませられる仕組みです。それだけでなく、青色申告特別控除を65万円にする条件のひとつでもあります。
65万円控除との関係
青色申告特別控除の金額は、次で決まります。
| 条件 | 控除額 |
|---|---|
| 複式簿記+期限内申告+e-Tax(または優良な電子帳簿の保存) | 65万円 |
| 複式簿記+期限内申告(書面で提出) | 55万円 |
| 簡易な記帳 | 10万円 |
| 期限に遅れた | 10万円 |
記帳を複式簿記でしているなら、提出方法を変えるだけで10万円分の差が出ます。会計ソフトを使っていれば複式簿記の帳簿は自動的にできることが多いので、e-Taxにする価値は大きくなります。
65万・55万・10万のどれになるかを、記帳のしかたと申告方法から判定します。
2つの方式
| マイナンバーカード方式 | ID・パスワード方式 | |
|---|---|---|
| 必要なもの | マイナンバーカード+読み取り対応の端末 | 税務署で発行を受けたID・パスワード |
| 事前の手続き | 不要(カードがあれば) | 税務署で本人確認が必要 |
| 位置づけ | 標準的な方法 | 暫定的な措置とされている |
これから始めるなら、マイナンバーカード方式が素直です。カードの読み取りは、対応したスマートフォンかICカードリーダーで行います。
準備するもの
- マイナンバーカード(またはID・パスワード)
- カードを読み取る手段(スマートフォンかICカードリーダー)
- 利用者識別番号(初回に取得)
- 決算書のもとになる帳簿
- 各種控除の証明書
- 還付先の口座情報
進め方
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーを開く
- 作成する申告書の種類を選ぶ
- 決算書を作成する(青色申告決算書または収支内訳書)
- 申告書を作成する(決算書の数字が引き継がれます)
- 各種控除を入力する
- 内容を確認して送信する
- 受信通知を確認する
会計ソフトから直接送信できる場合もあります。使っているソフトの案内を確認してください。
添付を省略できます
電子申告では、一定の書類について添付を省略できます。ただし省略した書類は自宅で保管する必要があり、求められたときに提示できるようにしておきます。
「出さなくていい」=「捨てていい」ではない点に注意してください。
送信できたかの確認
送信したら、メッセージボックスで受信通知を確認してください。これが提出した証拠になります。
- 受信通知が届いていない → 提出できていない可能性があります
- エラーが出た → 内容を直して再送信します
期限ぎりぎりに送信して、エラーに気づかないまま期限を過ぎる——これがいちばん避けたい失敗です。
納税もオンラインでできます
申告と納税は別の手続きです。e-Taxで申告しても、納税は自動では行われません。
- 振替納税(口座引落し)
- ダイレクト納付
- クレジットカード納付
- コンビニ納付・窓口納付
といった方法があります。振替納税にしておくと、納付の期日が少し後ろになるのが実務上のメリットです。
税理士に相談すべきライン
はじめての電子申告でつまずいたとき、事業以外の所得がある場合、赤字の繰越がある場合は、税理士に相談すると安心です。操作そのものについては、税務署でも相談を受け付けています。
あわせて読みたい: 確定申告書の書き方 / 青色申告の完全ガイド
参考にした一次情報(出典)
本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。
よくある質問
e-Taxを使うと何がよいのですか?
税務署に行かずに提出でき、還付が早い傾向があります。また青色申告特別控除を65万円にする条件のひとつでもあります。
65万円控除の条件は電子申告だけですか?
複式簿記による記帳と期限内申告が前提です。そのうえで、e-Taxによる電子申告か、優良な電子帳簿の保存のどちらかを満たすと65万円になります。
マイナンバーカードは必要ですか?
マイナンバーカード方式では必要です。ID・パスワード方式なら不要ですが、事前に税務署で本人確認を受けて発行を受ける必要があります。
スマートフォンでもできますか?
できます。マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンがあれば、申告書の作成から送信までスマートフォンで完結できることがあります。
添付書類は郵送しますか?
電子申告では、一定の書類について添付を省略できます。省略した書類は自宅で保管する必要があります。
送信できたか確認できますか?
できます。送信後にメッセージボックスで受信通知を確認してください。これが提出の証拠になります。
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本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。