副業の確定申告|20万円ルールと住民税
会社員の副業で確定申告が必要になる「20万円ルール」と、見落としがちな住民税の申告を解説。雑所得と事業所得の違い、会社にバレない仕組みまで。
会社員が副業を始めたら気になるのが確定申告。判断の軸になるのが「20万円ルール」ですが、住民税には落とし穴があります。
20万円ルールとは
給与を1か所から受けている会社員で、給与以外の所得(副業の利益など)が年間20万円以下なら、所得税の確定申告は原則不要です。20万円を超えると申告が必要になります。
判定は「所得」(売上ではない)
判定するのは売上ではなく所得(収入−経費)です。経費を差し引いた利益で20万円を超えるかを見ます。
住民税は別!20万円以下でも申告
雑所得か事業所得か
副業の規模が小さいと雑所得、継続的・本格的だと事業所得になります。事業所得なら青色申告の特典や損益通算が使えますが、判断は総合的です。
会社にバレない?住民税の仕組み
副業が知られる主因は住民税の通知です。確定申告で住民税を「自分で納付(普通徴収)」にすると、副業分を分離できる場合があります(自治体により対応が異なります)。
20万円以下でも申告したほうがよい場合
申告が不要でも、したほうが得になることがあります。
- 源泉徴収されている……原稿料や講演料などで10.21%が引かれている場合、申告すると納めすぎた分が戻ることがあります。
- 医療費控除やふるさと納税を使いたい……これらは確定申告をしないと適用されません(会社員のワンストップ特例を除く)。
- 副業が赤字だった……事業所得と認められる場合は、給与所得と損益通算できることがあります。
ただし申告する場合は、20万円以下の所得も含めてすべて申告する必要があります。
副業の種類と所得の区分
- 業務委託・請負(ライター、デザイン、開発など)……継続性や規模により事業所得または雑所得。
- アルバイト・パート……給与所得。20万円ルールの判定に使う「給与以外の所得」には含まれず、別の考え方になります。
- フリマアプリでの不用品売却……生活用動産の売却は原則として課税されません。ただし転売目的の継続的な販売は事業所得や雑所得になります。
- 株式・暗号資産……株式は原則として申告分離課税、暗号資産の利益は雑所得です。
会社員でも経費は引けます
副業の収入から、その収入を得るためにかかった費用は差し引けます。パソコン、通信費、書籍、交通費などが対象になり得ます。自宅で作業するなら家事按分の考え方で、事業に使う割合だけを計上します。領収書の保存も必要です。
開業届を出すタイミング
副業が継続的になり、事業所得として申告したい場合は開業届を出します。青色申告にすれば特別控除や赤字の繰越が使えます。ただし本業の就業規則で副業が制限されていないか、事前に確認しておきましょう。
いくつかの質問に答えると、今年やるべき手続きが締切つきでわかります。
税理士ライン
副業が大きくなって開業を考える、雑所得か事業所得かで迷う、本業と合わせた税額が不安——こうした場合は税理士に相談しましょう。
あわせて読みたい: 確定申告のやり方 完全ガイド / 個人事業主の節税 完全まとめ
参考にした一次情報(出典)
本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。
よくある質問
副業が20万円以下なら何もしなくていい?
所得税の確定申告は不要なことが多いですが、住民税の申告は別途必要です。20万円ルールは所得税の話で、住民税には適用されません。
20万円は売上?利益?
売上ではなく「所得(収入−経費)」で判定します。たとえば副業の売上30万円・経費12万円なら所得は18万円で、20万円以下になります。
副業は会社にバレる?
主に住民税の通知でわかることがあります。確定申告で住民税を「自分で納付(普通徴収)」にすると、副業分が会社の給与天引きと分離され、気づかれにくくなります(自治体により対応が異なります)。
副業が赤字でも申告できますか?
事業所得と認められる場合は、給与所得と損益通算できることがあります。雑所得の赤字は他の所得と通算できません。
メルカリで不用品を売った場合はどうなりますか?
生活用動産の売却は原則として課税されません。ただし転売を目的とした継続的な販売は事業所得や雑所得として申告が必要になります。
副業が複数ある場合はどうしますか?
それぞれの所得を合計して判定します。給与以外の所得の合計が20万円を超えるかで、所得税の申告の要否を考えます。
個人事業主・法人の税務を、AIと無料ツールでやさしく。出典と更新日を明記し、税理士監修を進めています。
本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。