法人税はいくら?|税率と赤字でもかかる均等割
中小法人の法人税は所得800万円で税率が変わります。実際にかかるのは法人税だけではなく、赤字でもかかる税金があることもあわせて解説します。
「法人にすると税金が安くなる」と言われます。実際どうなのかを、税率の仕組みから確かめます。
法人税の税率
資本金1億円以下の中小法人の場合、次のようになります。
| 所得の区分 | 税率 |
|---|---|
| 年800万円以下の部分 | 15% |
| 年800万円を超える部分 | 23.20% |
かかるのは法人税だけではありません
ここが個人と比べてわかりにくいところです。会社の利益には、次の税金がまとめてかかります。
| 税金 | どこに納めるか |
|---|---|
| 法人税 | 国 |
| 地方法人税 | 国 |
| 法人住民税(法人税割・均等割) | 都道府県・市区町村 |
| 法人事業税 | 都道府県 |
| 特別法人事業税 | 都道府県(国へ再配分) |
これらを合計した負担の割合を実効税率と呼びます。中小法人ではおおむね20%台から30%台が目安ですが、所得の水準や自治体によって変わります。
利益を入れると、個人のままと法人化の税・社会保険の合計を概算で比較できます。
赤字でもかかる税金があります
個人事業主との大きな違いです。法人住民税の均等割は、所得がゼロでも赤字でもかかります。
- 最低で年7万円程度が目安(資本金1,000万円以下・従業員50人以下)
- 金額は資本金の額・従業員数・自治体によって変わります
「利益が出ていないから税金はゼロ」にはなりません。法人化を考えるときは、利益が出なかった年のコストとして見込んでおく必要があります。
個人の所得税との違い
| 所得税(個人) | 法人税 | |
|---|---|---|
| 税率 | 所得が増えるほど上がる(5%〜45%) | 一定(15%・23.2%) |
| 赤字のとき | 税金はかからない | 均等割はかかる |
| 赤字の繰越 | 青色で3年 | 青色で一定期間 |
所得税は累進課税なので、利益が大きくなるほど高い税率がかかります。法人税は一定なので、ある水準を超えると法人のほうが税率が低くなる——これが「法人にすると安くなる」と言われる理由です。
赤字は繰り越せます
青色申告をしていれば、その事業年度の欠損金を一定期間繰り越して、将来の所得と相殺できます。繰り越すには申告を続ける必要があります。
設立当初は赤字になりやすいため、最初から青色申告にしておく価値が大きい部分です。
前期の法人税額と決算月を入れると、中間申告が必要かと金額・期限がわかります。
税理士に相談すべきライン
法人化を検討している段階、所得が800万円の境目に近づいた段階、赤字が続いている段階では、税理士に相談すると安心です。実効税率は自治体や会社の状況で変わるため、自社の数字での試算が必要になります。
あわせて読みたい: 法人の決算と申告 / 法人成りの完全ガイド
参考にした一次情報(出典)
本記事の制度・数値は、次の国税庁の公表情報を参照しています。税率・控除額・要件は改正で変わるため、最新の内容は各ページ(一次情報)でご確認ください。
よくある質問
法人税の税率はいくらですか?
資本金1億円以下の中小法人は、年800万円以下の部分が15パーセント、800万円を超える部分が23.2パーセントです。令和7年4月1日以後に開始する事業年度では、所得が年10億円を超える場合に800万円以下の部分が17パーセントになります。
法人税のほかに何がかかりますか?
地方法人税、法人住民税、法人事業税、特別法人事業税などがかかります。これらを合計した負担を実効税率と呼びます。
赤字でも税金はかかりますか?
かかります。法人住民税の均等割は所得に関係なく発生し、最低で年7万円程度が目安です。金額は資本金や従業員数、自治体によって変わります。
個人の所得税と比べてどうですか?
所得税は所得が増えるほど税率が上がりますが、法人税は一定の税率です。そのため所得が大きくなるほど法人が有利になりやすい傾向があります。
赤字は繰り越せますか?
青色申告をしていれば、欠損金を一定期間繰り越して将来の所得と相殺できます。繰り越すには申告を続ける必要があります。
実効税率はどれくらいですか?
中小法人ではおおむね20パーセント台から30パーセント台が目安ですが、所得の水準や自治体によって変わるため、正確には試算が必要です。
個人事業主・法人の税務を、AIと無料ツールでやさしく。出典と更新日を明記し、税理士監修を進めています。
本記事は一般的な解説であり、税務代理・税務相談ではありません。個別の判断は税理士にご相談ください。 税制は改正されます。最新の法令・通達と対象年度をご確認ください。